ノンアルコールビール戦国時代。市場から消えた銘柄たち

食品ノンアルコール

大手飲料メーカーが争うノンアルコールビール市場

市場から消えたノンアルコールビール

ノンアルコールビールの種類は、様々なものが販売されていてキリンの「キリンフリー」、アサヒの「アサヒ ドライゼロ」、サントリーの「オールフリー」、サッポロの「サッポロ プレミアムアルコールフリー」など大手飲料メーカー4社がしのぎを削っています。

大手飲料メーカーは、今でこそ消費者から必要とされるノンアルコールビールを作り出すことに成功し、売り上げを伸ばすことができていますが、発売当初は違いました。

各社は次々と新しいノンアルコールビールを市場へ投入し、その売れ行きを見守り、さらに新しい商品開発を繰り返していました。そして新しいものが発売し、販売実績が残せれば、古いノンアルコールビールは発売終了となっていきました。

またノンアルコールビールの開発背景には、微量に含まれるアルコールの量での飲酒運転や交通事故が問題となり、アルコール分0%にしたノンアルコールビールへシフトしていきました。

メーカー各社のノンアルコールビール開発の足跡ともいえる、市場から消えたノンアルコールビール銘柄を紹介します。

市場から消えた8つのノンアルコールビール銘柄

1.モルトスカッシュ(キリンビール)

  • 販売期間:2003年5月14日販売開始~2009年販売終了
  • アルコール度数:0.5%
  • 成分:麦芽を醗酵させて生成、酸化防止剤無添加
  • 特徴:大人のための「清涼発泡飲料」として新カテゴリーの位置付けてで開発。※メイン写真の一番左
  • 次に開発された商品:キリンフリー

2.アサヒポイントワン(アサヒビール)

  • 販売期間:2007年3月23日販売開始~2009年7月末販売終了
  • アルコール度数:0.1%
  • 成分:麦汁と炭酸で生成、酸化防止剤不使用
  • 特徴:醸造工程で新たにアミノ酸を最適量使用する新処方に よって、これまでのすっきりしたクリアな味わいはそのままに、よりコクのある味わいに。※メイン写真の左から三番目
  • 次に開発された商品:ポイントゼロ

3.アサヒポイントゼロ(アサヒビール)

  • 販売期間:2009年9月1日販売開始~2011年初頭販売終了
  • アルコール度数:0.0%
  • 成分:麦汁と炭酸で生成、酸化防止剤は無添加。
  • 特徴:満足感ある飲みごたえと、すっきりと爽快である味わいを実現。※メイン写真の右から二番目上段
  • 次に開発された商品:ダブルゼロ

4.アサヒダブルゼロ(アサヒビール)

  • 販売期間:2010年8月3日販売開始~2012年4月末販売終了
  • アルコール度数:0.0% ※カロリー0.00%
  • 成分:酵母を不使用。麦汁は使用せず、麦芽エキスを使用
  • 特徴:世界初のカロリーとアルコールがゼロのビールテイストの清涼飲料。アルコール分0.00%、カロリーセロで、満足できる飲みごたえと爽快な後味を実現。※メイン写真の一番右上段
  • 次に開発された商品:アサヒ ドライゼロ

5.サントリー ファインブリュー(サントリー)

  • 販売期間:2005年3月8日販売開始~2009年販売終了
  • アルコール度数:0.5%
  • 成分:麦芽、糖化スターチ、ホップ、酸味料、ビタミンC
  • 特徴:後味の甘さに影響する糖の量を少なくした「キレ味糖化スターチ」を新たに採用し、爽快なのどごしを一層強化。天然水100%仕込で、雑味のないスッキリとした味わいを実現。※メイン写真の左から二番目
  • 次に開発された商品:サントリーファインゼロ

6.サントリー ファインゼロ(サントリー)

  • 販売期間:2009年9月29日販売開始~2010年8月3日販売終了
  • アルコール度数:0.00%
  • 成分:麦芽を主原料、天然水仕込みの麦汁をベース
  • 特徴:ファインブリューに比べて約1.3倍の麦芽を使用により、飲みごたえあるビールテイストを実現。※メイン写真の右から二番目下段
  • 次に開発された商品:サントリーオールフリー

7.サッポロスーパークリア(サッポロビール)

サッポロビールのビールテイスト炭酸飲料の歴史は、1969年発売の「サッポロライト」から始まっていて、日本のビールテイスト炭酸飲料のパイオニアです。

  • 販売期間:2002年10月販売開始~2011年3月販売終了
  • アルコール度数:0.00%
  • 成分:麦芽の代わりに麦芽エキス、ホップの代わりにホップの香りの香料、水溶性食物繊維、糖類(水飴、果糖ぶどう糖液糖)、カラメル色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC)
  • 特徴:水溶性食物繊維も他社にない特徴であり、低カロリーでプリン体が低い。※メイン写真の一番右下段
  • 次に開発された商品:サッポロ プレミアム アルコールフリー

8.プレミアム アルコールフリー ブラック(サッポロビール)

ノンアルコール(アルコール度数0.00%)では初めてとなる黒ビールテイストのノンアルコール飲料。

  • 販売期間:2012年5月23日販売開始~2016年5月販売終了
  • アルコール度数:0.00%
  • 成分:麦芽、水あめ、ホップ、酵母、カラメル色素、酸味料、香料
  • 特徴:リッチな質感がしっかりあり泡もクリーミー、のどごしも本物の黒ビールと同じような味わい
  • 次に開発された商品:不明

 

2009年を境にノンアルコール市場の急成長

ノンアルコール市場の推移

※グラフは時事ドットコムニュースより引用

ビールの出荷量は右肩下がりですが、ノンアルコールビールの成長はとどまるところを知りません。メーカー各社の売上はまちまちのようです。

キリンビール:キリンフリー

ノンアルコールビールの火付け役と言ってもいいキリンビールですが、シェアをここ数年で大きく下げてしまっています。商品開発に定評のあるキリンは、新たな付加価値をつけて、新商品を出してくるかもしれません。期待したいです。

アサヒビール:アサヒ ドライゼロ

ノンアルコールビールのスタートはだいぶ遅れた印象があるアサヒですが、アサヒ ドライゼロをリリースしてからは、シェアを大きく伸ばしています。アサヒビールの看板商品のビール「スーパードライ」と同じようなパッケージにしたのがよかったのかもしれません。

サントリー:サントリーオールフリー

サントリーは、数年間横ばいといった感じでしょうか。女性の支持を集めている同社主力商品のオールフリーは、パッケージがとってもかわいいですよね。ただメンズからの指示は少ないように感じます。今後の新たな商品回アhつに期待です。

サッポロビール:サッポロ プレミアム アルコールフリー

サッポロもサントリー同様数年間、横ばいといった感じでしょうか。他の会社のブランドは、何となくブームみたいな名をとどろかせるヤマがあったように感じますが、同社のノンアルコールビールの名前は、個人的な感想ではなかったように感じます。

Posted by webclim11099