赤ちゃんが飲むミルクが変わる。粉ミルクから牛ミルクへ

魚眼牛赤ちゃんが産まれたとき母乳与えるか、難しければ粉ミルクを与えるのがこれまでの常識でした。

しかし、近年遺伝子組み換えにより「牛から絞り出した母乳」が新たな選択肢に加わるかもしれません。

遺伝子組み換えの技術が発達

遺伝子組み換えによる実験で、牛から牛乳ではなく、母乳を搾り出すことができるようになったとのことです。この実験を行った国は、お隣の中国です。

人間の母乳は、赤ちゃんの成長と免疫系に必要な栄養素が含まれているため、牛乳と含まれている成分が違います。赤ちゃんが牛乳を飲んだ場合は、消化するのがかなり難しく、しかも抗体を作り出す免疫系の成分は入っていませんでした。

しかし、遺伝子組み換えによる牛母乳には、通常牛乳には含まれないリゾチウムが含まれます。リゾチウムは人間の母乳に含まれ、赤ちゃんに抗体を作り、感染症から守る働きのある成分です。ほかにも免疫系の働きを高めるラクトフェリンや、母乳に含まれるα-ラクトアルブミンというタンパク質も、牛のミルクの中に含ませることに成功したとのことです。

現代ン界では、牛母乳の安全性については確認されていません。しかし開発が進み完成したら、現在粉ミルクを使って育児をしている母親たちに、異なる選択肢が増えることとなるのかもしれません。

牛の遺伝子組み換えに関する研究を行った中国農業大学のProf Ning Li教授は、遺伝子組み換えの雌牛が生産する赤ちゃん用のミルクは、「10年以内には、このミルクがスーパーで手軽に買えるようになるでしょう」とコメントしています。

現段階で行われた2回の実験では、遺伝子を組み換えて牛母乳が出せる子牛を42頭生みました。生まれてすぐに10頭、生後6ヶ月以内に6頭が死にました。結果的に牛母乳を生産するまでに成長できた牛は26頭だったとのことです。

世界を救うかもしれない

遺伝子組み換えによる牛母乳は、親のいない赤ちゃんや貧しい国々の赤ちゃんを救うことにつながるかもしれません。以前、母乳の代わりに、牛の乳を飲んで育つ幼児を紹介しました。世界では、日本で考えられないことが起こっています。

2011年のアフリカの角ミニサミットで務総長は「75万人に餓死が迫っており、400万人が緊急支援を要する」といわれていました。そのうちの半分以上が、5歳未満の子供たちです。