相続時精算課税制度のメリットとデメリット

相続税の節税方法。2,500万円までは税金0円

贈与税と相続税の違い

相続時精算課税制度とは?

親(65歳以上)が子ども(20歳以上)に贈与をする際、生前の場合は2500万円まで控除される制度のことです。本来贈与を受けた場合は、贈与税が課税されますが、同制度を利用することで、2,500万円まで贈与しても贈与税がかからない特別控除額があるためです。

贈与税を簡単に計算すると以下の式で算出できます。

(取得した財産-基礎控除額(110万円))✕税率=納める税金

下の表を見てもわかるように「特例税率」を使ったとしても、大きな贈与税がかかります。

特例税率:20歳以上の人が親(直系尊属)等から贈与を受けた財産

課税価格 税率 控除額
2,000千円以下 10%
4,000千円以下 15% 100千円
6,000千円以下 20% 300千円
10,000千円以下 30% 900千円
15,000千円以下 40% 1,900千円
30,000千年以下 45% 2,650千円
45,000千円以下 50% 4,150千円
45,000千円超 55% 6,400千円

※20歳以上の方が、お父さん・お母さん・おじいさん・おばあさんから贈与された場合の税率

例えば、2,500万円を贈与された場合の税額は、
810.5万円(=(2,500万円-110万円)× 45% – 265万円)

 一般税率:特別税率以外の贈与財産

課税価格 税率 控除額
2,000千円以下 10%
3,000千円以下 15% 100千円
4,000千円以下 20% 250千円
6,000千円以下 30% 650千円
10,000千円以下 40% 1,250千円
15,000千円以下 45% 1,750千円
30,000千円以下 50% 2,500千円
30,000千円超 55% 4,000千円

特別税率に該当しない場合の税率

例えば、2,500万円を贈与された場合の税額は、
945万円(=(2,500万円-110万円)× 50% – 250万円)

相続時精算課税制度は、将来相続税が発生しない家庭の場合で、かつ今のうちに多くの財産が欲しい場合には大きなメリットがあります。

また相続時精算課税制度は何度でも申告可能ですが、一人あたり生涯の合計が、2500万円まで決まっています。それ以上の費用については、一律20%の贈与税が発生します。

例えば、生前に贈与をした場合には2,500万円の贈与まで贈与税がかかりません。その代わりに相続のときには、生前に贈与された財産と相続された財産を足した額に相続税がかかります。

ただし、相続税が課税されない場合には、相続税もゼロとなります。また、贈与してくれる人ごとに、相続時精算課税制度を選択するか、しないかも選択できます。

相続時精算課税の目的

親から子の世代への贈与をスムーズにすることを目的に作られた制度です。

例えば、親が100歳で亡くなった場合、子が親の財産を相続するときは70歳ほどになっているでしょう。もっと早いうちに財産を子へ移行させることを可能にしました。

相続時精算課税制度のメリット

1.2,500万円までは、無税で贈与可能

2,500万円までは贈与税が発生しない。

2.早期に多額の財産を贈与が可能

相続時に相続税が発生しないと想定される場合、同制度のメリットが大きい。

3.収益物件の贈与は、相続税対策になる傾向

収益物件(マンション等)の贈与は、贈与後の収益は受贈者(もらった人)のものになる。

4.値上がりする可能性が高い財産の贈与は、相続税対策になる

将来値上がりする財産を保有し続けると、相続税が増加する。

5.相続争いが起きない

相続させたい財産を将来の相続人に生前に贈与することで、未然に争いを避けれる

6.生前贈与で相続対策になる

親が居住用住宅を取得、その後その居住用住宅を生前に贈与することで、評価額が低くなる分が、相続対策になる。

相続時精算課税制度のデメリット

1.一度選択したら、撤回不可能

相続時精算課税制度選択届出書を一度提出すると、撤回できない。同書類を提出すると、暦年贈与(毎年110万円の非課税枠)を選択できない。

2.申告の手間が増える

相続時選択課税制度を選択した場合、贈与額の大小に関わらず贈与税の申告が必須。

3.小規模宅地等の特例との併用不可

制度を利用して「土地」を贈与した場合には、「小規模宅地等の特例*」が適用できなくなる。
*一定の要件を満たした場合にその宅地の評価額を80%減額する規定

4.相続時に税金が発生する可能性が有り

贈与時は贈与税が無税でも、相続時に相続税が発生する可能性がある。

5.生前贈与を受けた財産は物納不可

土地や建物を相続した場合、その土地、建物で相続税を支払うことも認められています。しかし、相続時精算課税制度を利用し、贈与を受けた財産は、物納が認められていない。

6.コスト(税金)が高くなる

相続時に不動産を取得した場合、登録免許税が0.4%。生前の贈与の場合には、登録免許税が2.0%、さらに不動産取得税も発生する。

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