くさやはくさや液に漬け込んで干し、干物にしたモノ。
くさや液は、大切な食料であった魚をより長く保存するために、桶の中の塩水に漬け込んでいたものです。ただその塩水は、一度使った塩水に塩を足しつつ何度も漬け込みを繰り返し、その過程で魚の成分から微生物が発生し、塩水が発酵してできた独特な香りと味をもっています。
くさやは主に新島や八丈島など伊豆諸島で作られてきたもので、そのルーツは江戸時代までさかのぼります。民衆は幕府への年貢を塩で納めていたため、塩は手に入りにくく貴重なものでした。
そのため塩を節約する必要があり、塩水を繰り返し使ったところ、塩水に魚から出る成分も混ざって次第に腐り、強いにおいを放つようになったと言われています。
サバ、アジ、カワハギ、シイラ、サンマなど淡白な魚が向いています。その中でも青ムロアジやトビウオは高級品とされて人気が高いです。
強烈な香りから好き嫌いは分かれますが、味はおいしく、干物を濃厚にした味と例えられています。納豆と同様食べてしまうと、臭いは気にならなくなります。食べず嫌いの人は、一度食べると病みつきになるかもしれません。
発酵食は栄養価が高い傾向にありますが、くさやは良質のたんぱく質、カルシウム、アミノ酸などが一般的な干物に比べて豊富です。
外部リンク:サプリメント並!くさやの栄養!
くさやを食べたことがない方は、こちらをお召し上がりいただくと、うまくくさやとの距離を縮められるるかもしれません。いきなり「くさやのつまみ」とかを食べて、NGになってしまう人も多いです。
くさやの香り、うまみを存分に感じられる一品です。日本酒と一緒に食べると、うまさ倍増です。マヨネーズをつけたり、七味をかけたりしてもいいですね。
くさやの皮の方から焼いて約10分、ひっくり返して約5分で完成です。家で食べるのは臭いが残るので、難しいかもしれません(笑)。バーベキューやお店で食べることをオススメします。
ほぐしたくさや、のり、ゴマ、あさつきやみずななどと一緒に食べると最高です。くさやの塩気がいい感じになり、個人的には一番好きです。