漢方には「気・血・水」という概念があり、このバランスを整えることが漢方薬の効能です。漢方を利用したの不妊治療に対する基本的な考え方も同じです。
上記の4つの項目は単独で行うこともあれば、同時に行う場合もあります。これらの治療をどのような順番に行い、どういう組み合わせが良いのかなどを考えて行うことが、漢方薬を使った不妊治療になります。
一般的な傾向ですが、不妊症の期間が長くなればなるほど「気滞(キタイ)・気鬱(キウツ)」の傾向が強くなってきます。
気滞・気鬱とは、体の中でエネルギーの巡りが悪くなることです。不妊治療の治療期間が長くなればなるほど、精神的なストレスや肉体的なダメージを受けやすい傾向にあります。
肉体的なダメージは、周囲もある程度理解してくれます。しかし精神的なストレスは周囲の理解も得られないことが多く、長期に渡り繰り返し与えられたダメージが結果として、漢方で言う「気滞・気鬱」を引き起こします。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、折衝飲(せっしょういん)、牛膝湯(ごしつとう)、くおけつがん、通導散(つうどうさん)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、四物湯(しもつとう)
※その時々の症状に応じて「紅花」(こうか)などを加える
当帰芍薬散合甘草乾姜湯(とうきしゃくやくさんごうかんぞうかんきょうとう)、当帰四逆加三味(とうきしぎゃくかさんみ)、温経湯(うんけいとう)
※その時々の症状に応じて「附子」「人参」などを加える
逍揺散、正気天香湯、柴芍湯、加味逍揺散(かみしょうようさん)、香蘇散(こうそさん)、人参湯加三味(にんじんとうかさんみ)
※その時々の症状に応じて「香附子」「木香」などを加える
家方聖宝湯(かほうせいほうとう)、海馬補腎丸(かいばほじんがん)、六味丸(ろくみがん)、八味丸(はちみがん)
安中散加茯苓(あんちゅうさんかぶくりょう)、香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)、六君子湯(りっくんしとう)、人参湯(にんじんとう)、香砂養胃湯(こうしゃよういとう)