妊娠中に体毛が濃くなるのは、プロゲステロン(黄体ホルモン)が増加し、その影響でメラニンの生成を促すホルモンも増加するためです。メラニンが増えると色素沈着が起こり、シミやそばかす、黒ずみなどが肌に起こります。体毛も同様に色素沈着によって毛の色が黒くなります。
妊娠中の体毛は、毛の量が増えたように感じますが、実は量そのものは変わっていません。妊娠中は、普段は気にならないような産毛の色が濃く(黒く)なり、毛が濃くなったように感じてしまいます。
お腹や腕、胸や乳輪、足などいろいろな部分の毛が濃くなります。
体毛は、妊娠10週~15周目あたりに濃くなること多いようです。体のいたるところの毛が濃くなり、初めての妊娠の方は驚くかもしれません。しかし、体毛が濃くなるのは一時的なものです。出産後は、徐々に薄くなっていきます。最終的には、元通りになります。
毛が濃くなる原因は、妊娠の影響によるホルモンバランスの変化なので、妊娠期間が終われば、毛の濃さも元に戻ってくれます。
基本的には、ムダ毛処理はしない方がいいです。妊娠中は、ホルモンバランスの変化で肌が敏感になっています。そのため体毛処理をすることで、肌トラブルが起きやすくなります。
マタニティヌードの写真撮影するのにきれいにしたい、またはどうしても恥ずかしくて我慢できないなど理由でムダ毛処理をしたい需要は少なからずあるようです。その際は、以下手順で慎重に行うようにしてください。
「エステや美容クリニックで処理すればいいのでは?」と考える方もいますが、妊娠中のトラブルを避けるため断られることがほとんどです。
普段からお手入れをしている方は、妊娠中の体毛には慣れないかもしれません。ただ産婦人科の助産婦さんや看護師さんは、「妊娠中の体はそうなるのは当然」なことを知っています。
妊娠中の日常生活は、肌の露出をひかえ目になるような服を着るようにして、我慢してみてはいかがでしょうか。取る必要のないリスクは、避けたいものです。何よりも無事に赤ちゃんが生まれてくれることが最優先ですから。