女性が赤ちゃんを産めない理由(日本)、産まない選択(海外)

お金出産

日本人女性が赤ちゃんを産まない理由の第一位は?

オフィスで働く女性

出産や子育ての国策は、機能していません。なぜなら、ある調査で赤ちゃんを産まない一番の理由は、「子育てや教育にお金がかかりすぎる」という回答だからです。産みたいけど産めない私たちの国は、残念でなりません。

しかし日本とは対照的に、ある国では驚くべきことが起きています。

日本人女性の妊娠への考え方

ここ数年私の身の回りの先輩や後輩に、子どもがいない夫婦が増えているように感じていました。今もこれからも、その人たちに「何で子どもをつくらないの?」というストレートな質問は中々できません。なぜなら、身の回りの人たちが妊娠できない体の可能性があるためです。

しかし、週刊誌やネット上の書き込みには、子どもを持たない理由が書かれています。
その多くは、「経済的な問題で子どもを産んでの生活が想像できない、生活することが難しいだろう(子育てや教育にお金がかかりすぎる)」という回答が一番の理由でした。その他にも下記の回答が多くありました。

  • 子ども大きくなるにつれ教育にお金がかかるが、所得が右肩下がり
  • 共働きで生活するお金を稼ぎたいのに、保育所に預けることができない
  • 子育てに対する支援が足りない

日本はここ数十年、出生率が低空飛行しています。その一つの大きな原因は、女性が子どもを産みたくても産めない財政的な理由なのではないでしょうか。

妻の年齢別にみた、理想の子ども数を持たない理由
※内閣府より「結婚、出産、子育てをめぐる状況

 

妻の年齢別にみた、予定子ども数を実現できない可能性の理由
※内閣府より「結婚、出産、子育てをめぐる状況

福祉国家は育児環境が充実

内閣府が発表した「少子化社会に関する国際意識調査」(2011年3月)によると、「自分の国が子どもを産み育てやすい国であると思う」と回答した人の割合がスウェーデンでは約97.1%でした。ちなみに日本は52.6%でした。

スウェーデンなどの福祉国家は、子育て支援などの社会的な保障制度が整っているので、自国で子どもを育てやすいとほとんどの人が考えています。また「男女平等」や「社会の全成員の平等」が徹底されているため、家事や育児も男女が平等に行うことが当たり前です。日本の男性は見習ってもらいたいですね。

しかし、今スウェーデンでは「子どもを産まない選択(チャイルドフリー)」をしている人たちが毎年増えています。スウェーデン統計局の2010年の調査によると、子どもを持つことを望んでいないスウェーデン人は約5%だそうです。

性別に関係なく、20代・30代で不妊手術の数も増えています。その数は圧倒的に女性が多いようです。2012年に不妊手術を受けたと報告された人は、女性約2100人、男性1300人とされいますが、この数字は不完全で、実際にはもっと多いと推測されています。(※社会庁調べ)

スウェーデン女性の妊娠への考え方

あるスウェーデン女性が子どもを作らない理由は、「子どもを持つことは、自分の時間や生活が犠牲になるように感じるので避けたい」とのことで、子どもが嫌いなわけではないようです。「今の子供を持たない生活が楽しいし、子供がいたら同じことができると思えない」とも言っています。

その彼女とパートナーは結婚しておらず、都心のオシャレなアパートに住み、夏休みや冬休みのときはリゾートで過ごすそうです。彼女は二人だからできる自由な生活を送り、これからもずっとこの暮らし方をしたいと考えているのでしょう。

しかし、自らの意志で子を持たない生活を選択した彼女には、世間の風当たりは強いのが現状のようです。多くの国で女性が子どもが欲しいのは当たり前ということになっていて、結婚すると次々に「子どもはまだ?」と聞かれ、「産む気はない」と言える女性は少ないでしょう。逆に「産まない」と言う女性には、「負け犬」のレッテルを張られたりしているかもしれません。

子どもは幸せを運ぶのか

「子どもは持つべき」「子どもは人生に幸福と意義をもたらす」「子どもは社会の維持にとって必要」などの一般的な考え方は強いです。あなたは今やこれから、将来の子どもがいる生活についてどう考えていますか。

女性にもっと「産まない選択」が自由にできたら、多様な価値観と幸せを社会がもっと客観的な目で認められるようになれば、「産めない」ことに居心地の悪さを感じ続けている人(不妊治療に苦しんでいる女性)たちが楽になれるのではないでしょうか。

Posted by webclim11099