飲む点滴と呼ばれる甘酒の効能がスゴイ。美容や健康、疲労回復に効果あり
甘酒の栄養成分は、美容と健康に効果抜群
甘酒は、体を温める冬の飲み物だと思っている人は多いのではないでしょうか。またはお正月を迎えた後、初詣に行って神社で飲むモノだったりとか・・・。
しかし昔の人は、甘酒を暑い夏に飲んでいました。なぜ暑い夏に甘酒を飲んでいたかというと、甘酒の栄養価が夏バテ対策になっていたからです。その証拠に俳句では、今でも甘酒を夏の季語として扱われています。
そんな栄養満点の甘酒が、「飲む点滴」言われる理由をご紹介します。
甘酒の栄養成分と効能
甘酒には、加熱処理された甘酒と加熱されていない生甘酒がありますが、後者の生甘酒の方が栄養価が高く、今回は生甘酒の栄養と効能についてご紹介します。
また甘酒には、酒粕と米麹の2種類があります。今回は、米麹の甘酒をピックアップしていきます。
1.麹菌の出す酵素が30種類以上
甘酒に含まれる麹菌には、様々な種類の酵素が含まれています。その数は30種類以上あり、それらが私たちの体に良い影響を与えてくれます。
具体的には、これらの酵素のおかげで、効率よく体内にエネルギーを吸収することができます。また甘酒に含まれる豊富な栄養分を取り入れることができます。
麹菌に含まれる代表的な酵素
- アミラーゼ:デンプンをブドウ糖に分解
- プロテアーゼ:タンパク質をアミノ酸に分解
- リパーゼ:脂肪を脂肪酸に分解する
- セルラーゼ:植物の繊維をオリゴ糖に分解
- ペクチナー:ペクチンを分解
2.ビタミン類(補酵素)
甘酒には、酵素の働きを助ける補酵素が豊富に含まれています。補酵素の中には、ビタミン類やアミノ酸、ミネラルなどが豊富に含まれています。これらの成分は、実は病院でする点滴と同じ成分なんです。
ビタミン類の効能
ビタミン類には「新陳代謝の活性化」や「老化防止」、「免疫力アップ」などの効能がありますが、それだけではありません。ビタミンB群には以下の効能があります。
- ビタミンB1:疲労回復、ストレス緩和
- ビタミンB12:貧血予防、不眠症予防
- ビタミンB6:健康な肌や髪を作り、つわりや月経症状の緩和に
甘酒に含まれるビタミンB群は、体への吸収率がなんと90%以上。その上消化吸収を助けてくれる働きがあり、胃腸にも優しく、夏バテときなんかのときはぜひお飲みください。
3.必須アミノ酸全9種類を含む
甘酒には、必須アミノ酸の9種類が全て含まれています。必須アミノ酸は、筋肉や血管、脳などの細胞を作る上で必要不可欠な成分で、老化を防ぐ働きもあります。
必須アミノ酸は、人間の体内では作ることができず、外から取り入れなければいけません。その全ての種類のアミノ酸を甘酒一つから吸収できるのは大きなメリットです。
必須アミノ酸の種類
- イソロイシン
- スレオニン
- トリプトファン
- バリン
- ヒスチジン
- フェニルアラニン
- メチオニン
- リジン
- ロイシン
4.美容に効くコウジ酸
麹からしか生成されないコウジ酸は、日本で発見された美白成分です。1988年には美白有用成分としての認可がおりています。その効果は、大きく2つあります。
低刺激で肌に優しく、美白効果が高い
コウジ酸の美白効果は、メラニンの生成を抑えてくれます。またシミ・しわの元になる活性酸素を除去して、炎症を防いでくれる働きがあることもわかっています。
コウジ酸の美白効果の信頼性は非常に高く、皮膚科でも使用されています。皮膚科では、一般的にハイドロキノンを使うことが多いです。しかし、ハイドロキノンは刺激が強いため敏感肌の方には使用することができません。
そのとき使われるのが、コウジ酸です。肌にやさしいだけでなく、シミの治療にも使えるので、肌が弱い方にとっては救世主的な存在です。
くすみに働きかける
白かった肌が年齢を重ねてくすんでしまう(黄ぐすみ)のは、女性の悩みの一つです。
年齢を重ねると糖化(たんぱく質と食べた糖が結びつく現象)が起こるときに作られるAGEs(エージーイーズ)という黄褐色の物質が肌に残りやすく、これが肌をくすませます。コウジ酸にはAGEsの生成を抑える「抗糖化作用」があることもわかっています。
またたんぱく質と糖をあわせたものにコウジ酸を添加してAGEsの生産量を測定したところ、コウジ酸無添加のものと比較して97%もAGEs生産量を抑えられたことがわかりました。
5.抗酸化成分エルゴチオネイン
甘酒には、史上最強の抗酸化物質「エルゴチオネイン」が含まれています。そのエルゴチオネインの価値は1gで20万円もするものらしく、とても希少価値が高いものです。
エルゴチオネインの効果
- ビタミンEの7,000倍の抗酸化パワー
- DNAの損傷を防ぐ
- 過酸化脂質の生成を抑える効果
- 光による肌の老化を抑える効果
安全第一の甘酒
甘酒は薬やサプリメントではありません。そのためカラダへの負担はなく、スムーズに消化吸収されます。そして驚くべきことに甘酒には、砂糖が一切入っていません。お米のデンプンが、麹菌の酵素で分解されたブドウ糖の自然な甘みです。
甘酒は、美容にうれしい栄養成分、体にやさしい安全性を兼ね備えたまさに「飲む点滴」です。赤ちゃんの離乳食や美容を意識する女性まで、老若男女の誰にでもオススメな食品です。
甘酒の作り方
1.炊飯器で甘酒を作ってみた
2.米麹だけでつくる甘酒の作り方
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