裁判員候補に選ばれる確率。裁判員はいつ、どうやって選ばれる?
裁判員に選出される可能性はどれくらい?
裁判員制度が始まり、身の回りの人が裁判員候補になったという話しも耳にします。実際裁判員制度に選ばれる確率は、どれくらいなのでしょうか?
意外と高い確率だと思う人が多いかも・・・
最高裁は、2009年の裁判員候補者数は全国で計34万4900人と発表しました。裁判員候補者になる確率は全国平均で1/302人。あなたはこの数字を聞いてどう感じますか。「結構、選ばれるかもしれない確率は高いンだな」と思った方はいませんか。
また、地方別でみた場合の一番高い確率が大阪府で1/182 人。最低確率は1/624 人です。ちなみに長い人生の一生を考えた場合は、約50人に1人は裁判員になる確率です。
なぜ、裁判員制度が導入されるようになったか知ってますか?
裁判員候補の選ばれ方
裁判を開く地裁・支部は、対象事件が起訴され、公判前整理手続きで審理日程が決まると、 公判開始の6週間前までに裁判員候補者に呼び出し状を送付します。呼び出し状が届いた裁判員候補者は、指定した日の裁判員選任手続きに出頭を求められます。
1.裁判員候補者名簿を作ります(前年の秋目安)
候補者リストは、地方裁判所ごとに管内の市町村の選挙管理委員会がくじで選んで作成します。そのリストに基づき、翌年の裁判員候補者名簿を作成します。
※裁判員候補者名簿に登録されるのは20歳以上
2.裁判員候補者名簿登録の通知案内
対象者には、裁判員候補者名簿に登録されたことを通知します。この段階ではすぐに裁判所へ行く必要はありません。その際、就職禁止事由や客観的な辞退事由に該当しているかどうかなどをたずねる「調査票」が送付されます。
調査票で確認すること
- 就職禁止事由への該当の有無
(例:自衛官や警察職員など) - 客観的な辞退事由に該当する場合、1年を通じての辞退希望の有無・理由
(例:70歳以上,学生または生徒,過去5年以内における裁判員経験者など) - 重い疾病または傷害があるため裁判員としての参加が困難な場合、1年を通じての辞退希望の有無・理由
- 月の大半にわたって裁判員となることが特に困難な特定の月がある場合,その特定の月における辞退希望の有無・理由
(例:株主総会の開催月など)
※調査票を返送し明らかに裁判員になることができない人、1年を通じて辞退事由が認められる人は、裁判所に呼ばれることはありません。
3.事件ごとに名簿から、くじで候補者が選ばれます
裁判員候補者は事件ごとに裁判員候補者名簿から、くじで選ばれます。
4.質問票と一緒に選任手続期日の通知
くじで選ばれた裁判員候補者には、質問票を同封した選任手続期日のお知らせが届きます。米このお知らせは,法律上「呼出状」と呼ばれています。
裁判の日数が4日以内の事件では、1事件あたり70人程度の裁判員候補者にお知らせがお送られます。質問票を返送し、辞退が認められる場合にはその旨の連絡が届きます。
「質問票」で確認すること
- 介護または養育が行われなければ、日常生活を営むのに支障がある同居の親族がいる
- 仕事における重要な用務があって、自らがこれを処理しなければ著しい損害が生じるおそれがある
- 他の期日に行うことができない社会生活上の重要な用務がある
- 重大な災害で被害を受け,生活再建のための用務がある
- 妊娠中または出産の日から8週間を経過していない
- 同居していない親族または親族以外の同居人を介護・養育する必要がある
- 親族または同居人が重い病気・けがの治療を受けるための入通院等に付き添う必要がある。
- 妻・娘が出産する場合の入退院への付添い、出産への立会いの必要がある
- 住所・居所が裁判所の管轄区域外の遠隔地にあり、裁判所に行くことが困難である
- その他、裁判員の職務を行うこと等により、本人又は第三者に身体上、精神上または経済上の重大な不利益が生ずる
5.選任手続期日
候裁判員候補者は、辞退を希望しなかったり、質問票の記載のみからでは辞退が認められなかった場合は、選任手続期日の当日に裁判所へ行くことになります。
裁判長は候補者に対し、不公平な裁判をするおそれの有無、辞退希望の有無・理由などについて質問をします。候補者のプライバシーを保護するため、この手続は非公開となっています。
6.6人の裁判員を選任
最終的に裁判員6人が、事件ごとに選ばれます。
※必要な場合は補充裁判員も選任します。
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