妊婦健診と健診の違い。赤ちゃんの成長とママの体調確認
国の援助は妊娠12週目以降から
妊婦健診の定義は?
妊婦健診は、妊娠12週以降の健診のことです。妊娠12週未満で受けている診察(経膣超音波で心拍や胎児を確認するなど)は、妊婦健診ではありません。
国が助成金で補助してくれるのは、胎盤が完成した後の妊娠12週以降になります。その時期にならないと助成金が出ない理由は、妊娠12週以降になると初期流産の可能性が低くなるためです。
妊婦健診と妊婦検診のどちらが正しい?
「健診」の言葉の意味は、健康の確認、健康の程度を知るため将来病気につながる可能性を見つけることを目的としています。
「検診」の言葉の意味は、何か特定の病気の早期発見を目的としています。例えばガン健診のように、特定の病気を早期発見することを目的としているもの検診といいます。
妊婦ケンシンの目的からすると正しい漢字は、○妊婦健診/×妊婦検診になります。また妊婦健診は略した言葉で、正式には妊婦健康診査です。
妊婦健診は何をする?
妊婦健診では、下記項目について確認することが一般的です。
体重測定
急激な体重の増加は、妊娠中毒や難産の原因になります。妊娠初期はつわりのための極度の体重激減、妊娠中期からは極度の体重増加に注意しましょう。妊娠後期は、1週間に500g以上、全体で12kg以上の体重増加は要注意です。
血圧測定
血圧は、普段から自分の数値がわかっていると、妊娠中毒を発見しやすいです。最高血圧が140mm/kg、最低血圧が90mm/kg以上が高血圧の目安です。
尿検査
尿検査は、尿タンパクや尿糖が出ていないか検査し、妊娠中毒・妊娠性糖尿病を発見します。
問診
問診は、妊娠が順調に進んでいるかを確認し、検査結果などから生活全般に対してのアドバイスを先生からもらえます。
腹囲・子宮底長測定
腹囲・子宮底長は、メジャーでお腹まわりと、恥骨から子宮上部(手でお腹の上から押して確認)までを測ります。順調に子宮、赤ちゃんが大きくなっているかを確認します。
超音波検査
超音波検査は、妊娠12週頃までは経膣から、それ以降はお腹の上から器具をあてて胎児をモニターに映します。胎児の成長、位置・大きさ、性別などがわかります。ドップラーという機器では、赤ちゃんの心音を聞くこともできます。
また妊婦健診では、エコー検査をしてくれるところも増えてきました。赤ちゃんの成長が自分の目で確認できるエコー検査は、妊婦健診の一番の楽しみなママが多いかもしれません
妊婦健診の費用や回数はどれくらい?
妊婦健診は、妊娠23週(6ヶ月)までは4週に1回、妊娠35週(9ヶ月)までは2週に1回、妊娠36週以降(10ヶ月)は毎週あります。合計14回ぐらい受診することが望ましいとされています。
1回の妊婦健診費用の平均は、5,000円弱です。高いときは10,000円を超えるときもあります。妊婦健診の総額の費用は、妊婦健診回数を理想受診回数の14回受けると、約9万円になります。
妊婦健診費用は、行政からの補助があります。補助を受けるには、住んでいる自治体に妊娠したことを届けを出し「母子手帳」を交付されればOKです。そうすることで、母子保健法により前半期1回と後半期1回の合計2回が補助されます。
しかし、妊婦健診は2回分だけでは十分ではありません。2007年に厚生労働省が、少子化対策・子育て支援の一環として、「妊婦健診費用は少なくとも5回分、できれば10回分以上を補助することが望ましい」旨の通達を出しています。
妊婦の健診費用が14回まで無料
妊婦健診費用は、2009年4月から最大14回まで無料になりました。しかし、妊婦健診費用が14回無料なのは、全国一律ではありません。地方自治体によっては予算に余力がなく、無料の回数が増やせないところもあります。
そのため無料妊婦健診回数は、自治体によって5~14回と大きなひらきがあります。あなたの住んでいる地域では、妊婦健診費用が何回まで無料なのか知らないママは、今すぐ自治体に確認しましょう。
卵(受精卵)から赤ちゃんが産まれるまで。42段階でわかる成長
インフォグラフィック「人間の命ができるまでのメカニズム」より
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