干し椎茸の上手な戻し方。うま味を増やす「冷水」と「時間」
乾燥椎茸の旨味はグアニル酸の量
干し椎茸の上手な戻し方のポイントは2つ
1.冷水を使う
- 干し椎茸についたホコリを取り除くため、水道水で軽く洗う
- 干し椎茸をいれる容器には、水にしっかり浸かるようにする
- 干し椎茸をつける水は5℃ぐらいの冷水が望ましい
次の冷蔵庫に入れた際、水温は5度以下になるので水は常温でも大丈夫です。ただお米をとぐときの出会い水と一緒で、容器に入れる水は最初から低い温度がベストです。またカルキが多い水は、椎茸の味が変わってしまうので、できればおいしい水を使いたいですね。
2.冷蔵庫に入れる
- 必ず冷蔵庫の中に入れて、冷たい水の状態にしてください。
3.戻し時間は24時間以上
- おいしい椎茸にするためには、24時間以上時間をおいてください。肉厚の干し椎茸の場合は、2日以上を目安にしてください。
うま味を比べるグアニル酸の量を比較
実際に乾燥椎茸を温水、常温、冷水で戻したときの3つのグアニル酸量のデータを比較してみると、結果は一目瞭然です。冷水は、温水で戻したときの320倍グアニル酸の量が多くなります。
- 温水:0.5mg
- 常温:20mg
- 冷水:160mg
理由は水温の温度が10~40℃の場合、干し椎茸から出たリボ核酸が、うま味成分であるグアニル酸に変わったと同時に、酵素がそのグアニル酸を破壊してしまいます。そのため温水や常温の場合は、グアニル酸の量が少なくなってしまうという訳です。
もっと早く干し椎茸を戻す方法
「干し椎茸のおいしい戻し方」と工程1、2までは一緒です。冷蔵庫に1時間ほど入れた後に、椎茸を取出して、石突きを取り除きます。残った傘の部分をスライスして、再度元の水の中に戻し30分~1時間ほど冷蔵庫の中にいれれば、即効性干し椎茸戻しの完成です。
ただどうしても味は、1日時間をかけて戻した椎茸よりも劣ってしまいます。なるべく時間をかけて、おいしい椎茸を食べてもらいたいですね。
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