脳死の女性から生まれた元気な男の子
生命維持装置により延命された妊婦から、赤ちゃん誕生
あるカナダ人女性が、妊娠22週目(5ヶ月)で倒れ、脳内出血による脳死と判定されました。
しかしその後2014年2月8日夜、アイバーくんと名づけられた男児を出産しました。
妊婦の脳死と赤ちゃん(胎児)
カナダ西部ブリティッシュ・コロンビア州に住むロビン・ベンソン(Robyn Benson)さん(32)は、妊娠5ヶ月の妊婦でした。2013年の12月にロビンさんは、頭痛を訴えました。
それを聞いた夫ディラン・ベンソン(Dylan Benson)さん(32)は、頭痛薬を買って家に帰ると、ロビンさんが浴室で倒れ、すでに意識がありませんでした。その後手術をし、大量の脳内出血が見つかり、脳死状態となりました。
このときおなかの中にいた赤ちゃんは、まだ出産できる状態ではありませんでした。ディランが、病院側と話し合った結果、胎児が生存できる状態になるまで延命治療を続けることになりました。
病院の医師らは妊娠34週目まで出産を待とうとしていましたが、早産のため2014年2月8日妊娠28週目に帝王切開で男児を出産をしました。出産後、医師らはロビンさんの生命維持装置を外し、ロビンさんはまもなく死亡しました。
生まれた男の子はアイバー君と名付けられ、少なくとも2ヶ月は入院して治療を受ける必要があるとのことです。
ディランは「生まれたとき、アイバーは小さな手で私の指をつかんだんだ。彼が生まれてとても幸せだが、同時に彼女が一緒にいないことが言葉にできないほど悲しい」と残念そうに話していました。
この出来事は世界中で大きな話題となり、国の内外から15万ドルを超える寄付金が寄せられ、集まった寄付金はアイバーくんの治療費や養育費に充てられるということです。
妊娠中に脳死状態となった女性を巡っては、2014年1月アメリカ・テキサス州で、妊娠14週目に脳死状態となった妊婦の延命治療が本人の事前の意思に従って停止されるケースもありました。
今後、妊婦の脳死と赤ちゃん(胎児)の命をどう考える必要があります。あなたは、妊婦の脳死と赤ちゃん(胎児)をどう思いますか。
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