子どもの人気名前調査の曖昧さ。ランキングに隠れた数字の真実

明治安田生命の名前ランキングは信用できる?

名前ランキングは信じられる?

1912年(大正元年)から続く子どもの名前ランキング

明治安田生命の新生児の名前ランキングは、毎年恒例となっていますが、そのランキングを見る際に注意が必要です。当然ですが、同社発表ランキングデータが、間違っているわけではありません。

同ランキングは、1912年(大正元年)から続く歴史があるもので、年代によって流行や文化が読み取れる価値あるデータです。

注意が必要な点は、ランキングデータの見方です。2017年生まれの男の子8,300人を調査した結果は、以下のような結果でした。

男の子の名前ランキング(調査数8,300人)

  • 1位:悠真(37人)
  • 2位:悠人(37人)
  • 3位:陽翔(37人)
  • 4位:湊(34人)
  • 5位:蓮(33人)
  • 6位:蒼(33人)
  • 7位:新(31人)
  • 8位:陽大(28人)
  • 9位:陽太(27人)
  • 10位:大和(27人)

女の子の名前ランキング(調査数8,030人)

  • 1位:結菜(45人)
  • 2位:咲良(45人)
  • 3位:陽葵(42人)
  • 4位:莉子(39人)
  • 5位:芽衣(38人)
  • 6位:さくら(36人)
  • 7位:結衣(36人)
  • 8位:杏(36人)
  • 9位:結愛(35人)
  • 10位:凛(35人)

1位は「悠真」「悠人」「陽翔」で各37人いますが、全体(8,300人)のうちの0.45%しかいません。このデータ結果では、200人の中に1人もこの名前をつけていないことになります。

9位と10位は、各27人ずついますが、同じように全体からの割合でみると、0.33%です。0.45%と0.33%の結果は、多くの人が誤差レベルの数字のように感じるのではないでしょうか。

視聴率と子どもの名前ランキングを重ねたら・・・

誤差の例として、わかりやすく有名な話が、テレビの視聴率の数字。データの誤差範囲を計算する「標準誤差」と呼ばれるものがあります。その標準誤差の式に当てはめて視聴率を計算すると、600世帯調査から算出した視聴率10%は、±2.4%の誤差が生じることがわかります。

すなわち視聴率10%の場合は、7.6%~12.4%の範囲になります。

テレビ局の視聴率は、大台の10%を境に番組の取り扱われ方が二極化するといっても過言ではありません。しかし、ふたを開けてみると、A番組が9.9%、B番組は10%と視聴率になったとしても、同条件で視聴率を再調査したら、結果がひっくり返る可能性は十分にあります。

「何でこの人は、いつもテレビに出れてるのかな?」と思い当たるタレントは、もしかすると視聴率の算出結果を良くする星に生まれているのかもしれません。

名前ランキングでも同じように誤差を計算することができます。標準誤差の指揮に当てはめると、1位の0.45%は±0.15%で0.30~0.60%の間、9位の0.33%±0.13%で0.20~0.46%の間になります。

名前ランキングの順位も視聴率と同じように、同条件で再調査すれば、結果は違くなる可能性があります。そのため名前ランキングは、その年の流行がわかる程度として取り扱うのがいいのかもしれません。

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