ピルは将来妊娠しにくくさせる?避妊薬の誤った認識からの誤解や偏見
ピルの正しい使い方が知られていない
ピルは海外では当たり前
避妊薬のピルは、1960年にアメリカで初めて認可されてから半世紀以上がたちました。世界中で多くの女性がピルを使っているなか、日本では1999年にようやく認可されました。
しかし、まだ日本ではピルの誤解や偏見も少なくありません。名前は知っていても、使ったことがないという女性は圧倒的に多いのが現状です。日本でのピルの使用率は約2%、海外ではドイツが約60%、フランスが約35%避妊に利用されています。
ピルは止めれば正常になる
ピルは飲むのを止めれば、正常な月経周期にもどり、次の月より妊娠ができるような体になります。低用量ピルが不妊症や流産の原因となることはありません。
むしろ排卵障害による不妊症の治療に、ピルの使用と計画的な中断によって排卵を促進する方法がとられることもあります。
※ピルを服用し続けていても、止めれば妊娠できる体に戻ります。
ピルのメリット
- 自分の意志で避妊ができる
- 避妊する方法の中で、最も避妊率が高い
- 生理痛の軽減に非常に効果がある(鎮痛剤の減量が可能)
- 生理不順の人でも28日周期で生理が来るようになる
- 子宮内膜症の進行抑制、子宮外妊娠予防、癌予防(子宮体癌、卵巣癌、大腸癌)等
ピル服用の注意事項
性感染症
ピルは性感染症(クラミジア、淋病、梅毒、HIV等)を予防できません。これからの感染防止にはコンドームを使用することで防げます。
他の薬の服用
他の薬を服用する場合には、必ず医師または薬剤師に相談しましょう。
定期検診
安全に服用するために子宮癌検診、血液検査、乳癌検診を1年に1回は受けるようにしましょう。
ピルが内服できない女性
・乳癌、子宮体癌・頸癌・筋腫 または疑いがある方
・血栓性静脈炎、肺塞栓、脳血管障害、冠動脈疾患またはその既住のある方
・35歳以上で1日15本以上の喫煙者
・前兆を伴う片頭痛患者
・高血圧症、心筋梗塞の既往または疑いのある患者、心房細動を合併する心臓弁膜症の患者
・糖尿病、高脂血症の方
・抗リン脂質抗体症候群の患者
・手術前4週以内、術後2週間以内、産後4週間以内および長期間安静状態の患者
・肝機能障害のある方
・妊娠(または、その可能性)、授乳中の女性
・肝腫瘍のある患者
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