妊娠中に氷が無性に食べたくなる!?妊婦が気をつけたい氷食症
妊娠後期が特に危ない!妊婦が陥る氷食症
氷食症(ヒョウショクショウ)とは?
氷食症は、「氷が無性に食べたくなる」症状のことです。
「そんなのたいしたことじゃない」って思いがちですが、氷食症は立派な病気の一つです。病名は「異食症」に分類され、常に決まったものを食べたくなる病気です。
異食症は、土や髪の毛、石、チョークなど普段では食べることが考えられないもの、または栄養のないものが無性に食べたくなってしまいます。
そして、それらを食べようとして歯が壊れたり、身体を壊す可能性があることがわかっていても、その行動を自分では止められなくなってしまい、ひたすら食べ続けます。重度のストレスなどによる精神障害のひとつと考えられています。
妊娠後期は無性に氷が食べたくなりやすい噂は本当!?
妊娠後期になるにつれて、氷が食べたくなりやすいのは事実です。妊婦さんによっては、妊娠したタイミングで氷が食べたくなることもあります。
どれくらいの氷を食べたら氷食症なのか?
氷食症かどうかの判断は、1日に製氷機1回分以上の量を食べたらが目安です。もし当てはまる人がいたら、それは病気なので注意が必要です。
氷食症になる原因は?
正直はっきりした原因はわかっていません。現段階では、貧血(鉄欠乏性貧血)とストレス(強迫性障害)が原因だと考えられています。
また妊娠中はホルモンの影響で体温は高めになるため、体がほてりやすくなります。それを抑えるために多くに妊婦さんは、冷たい氷を食べてしまいがちになると言われています。
1.鉄欠乏性貧血
妊娠中の「氷食症」の原因で最も多いのが、「鉄欠乏性貧血」です。未だ正確なメカニズムはわかっていませんが、貧血になると無性に氷を食べたくなる傾向があるようです。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんに血液を送るため血流が増え、鉄分が不足しがちになり貧血になりやすいです。さらに妊娠後期になると、ママは今まで以上にお腹の中の赤ちゃんへ栄養や酸素を送るため、たくさんの血液が必要になります。
またこの時期、妊娠後期のつわりなってしまうママがいて、食事がまともにとれなかったりします。そのため鉄分不足が深刻な状態になり、貧血の症状が強く出てしまいます。
貧血になった体は、血液中の赤血球が少なくなり、脳への酸素供給が足りなくなります。すると、感情のコントロールや体温調節などを司る自律神経も乱れ、悪循環が繰り返し起こってしまうようになります。
2.強迫性障害(強迫神経症)
「強迫神経症」は、精神疾患です。ストレスなどが原因で、氷を食べることが一つのストレス解消や快感になり、氷を食べることを止められなくなってしまいます。
妊娠中の氷食症による影響
氷を食べすぎると、体が冷えて血管が収縮してしまいます。その結果、肩こりや頭痛、冷え症、下痢などが起き、まためまい、動悸や息切れ、倦怠感、体力や記憶力の低下などの症状も起きはじめてきます。
氷をたくさん食べることは、内蔵全般を冷やし、胃の機能を低下させてしまいます。内臓機能が弱まると、新陳代謝が下がり始め、太りやすい体質になってしまうと考えられています。他にも以下の影響があると考えられています。
- 早産や流産の危険性
- 逆子の危険性
- 難産の可能性
- 栄養不足による低体重の可能性
氷食症を改善する
1.鉄欠乏性貧血による場合の対策
貧血を改善するためには、食事をとる際にひじきやホウレン草など、鉄分の多いものを積極的に食べるようにしましょう。解決策は、栄養法給する以外にありません。
予備知識として頭に入れておきたいことは、植物性食品よりも動物性食品に含まれている鉄分のほうが吸収率が高いことです。
体重をコントロールしなくてはならないとき、肉類を控えてしまいがちですが、牛肉や豚肉は貧血を予防するために欠かせない食品の一つです。しっかり動物性食品に含まれる鉄分を摂るようにしましょう。
またサプリメントを上手に利用することで、毎日の栄養バランスを整えることができます。
2.強迫性障害(強迫神経症)による場合の対策
「氷を食べていないと調子が悪くなる」と感じる方は、氷食症の疑いがあります。日常生活の中で、精神的に不安定だった人が、妊娠をしたことを引き金に発症するケースがあります。
氷を食べることに限らず、何かに極端にこだわる症状があれば、一度心療内科へ相談しに行ってみましょう。氷食症であれば、治療を受けられるし、氷食症出なければ、その疑いも晴れます。どちらの結果にしても、プラスに働く部分が大きいのではないでしょうか。
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