人工妊娠中絶はいつまで可能?手術方法や費用、母体への影響は?

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人工妊娠中絶には期限があるため、早めの決断が必要

人工妊娠中絶はいつまで?

人工妊娠中絶とは?

人工妊娠中絶は、妊娠を中断するために行う処置です。中絶の理由は様々ありますが、母体の健康上や経済上による場合、また事件(強姦などの性的暴行被害)による場合が多い傾向にあります。

人工妊娠中絶を受けられる期間や病院は?

法律で定められている中絶期限

母体保護法では、人工妊娠中絶ができる時期は「妊娠22週未満(妊娠21週6日)まで」と定められています。

しかし妊娠週数が進むほど胎児も成長し、人工妊娠中絶による母体への負担が大きくなるため、処置を受ける場合はできるだけ早い段階で検討することが望ましいとされています。

中絶を受けられる病院

中絶手術は、産婦人科ならどこでも受けられるわけではありません。産婦人科医のなかでも「母体保護法指定医」のみが処置を行うことができます。

また、妊娠12週未満までは「初期中絶」、妊娠12週以降~22週未満までは「中期中絶」と呼ばれ、中絶手術の方法が異なります。そのため病院によっては、初期中絶は受けられても中期中絶は受けられない病院があるので、事前にチェックしておく必要あります。

人工妊娠中絶の方法と費用

妊娠初期中絶の方法

初期中絶は、子宮口に細い管を挿入して子宮の内容物を吸引する「吸引法」で行われます。この「吸引法」は、まだ胎児が比較的小さい妊娠8週頃までによく用いられる方法です。

妊娠8週後半頃になると胎児が成長して大きくなるため、子宮内の内容物をかき出す「搔爬法(ソウハホウ)」で行われることが多くなります。

ここで頭に入れておきたいのは、「中絶手術の方法は病院によって異なる」ことです。そのため病院側に事前に確認して、当日どんな手術が行われるのか確認しておきましょう。

手術時間は、初期中絶も中期中絶も5~10分程度で終わるため入院は必要なく、処置が終わりしばらく安静にしていれば、帰宅することができます。

妊娠中期中絶の方法

中期中絶は、あらかじめ子宮口を広げる処置を行い、子宮収縮剤によって陣痛を起こして実際の出産と同じように胎児を生み出す方法で行われます。

薬で子宮口を開いたり子宮収縮剤で陣痛を起こすため、処置の後もある程度の痛みや出血を伴います。日帰りで行える初期中絶とは異なり、中期中絶の場合は数日間入院する必要があります。

また中期中絶を受けた場合は役所に死産届を提出して埋葬許可証をもらい、赤ちゃんを火葬して納骨する手続きも必要になります。

人工妊娠中絶にかかる費用

中絶手術は保険が適用されないため、手術を受ける病院によって費用が異なります。妊娠週数や分娩経験の有無でも費用が変わることもありますが、一般的に妊娠初期の中絶手術では9~15万円程度の費用がかかります。

中期中絶手術は通常の出産と同じような方法がとられるため、さらにお金もかかります。一般的に妊娠週数が進むほど費用も多くかかり、12~14週の場合は手術費用だけで30~35万円程度、16~21週の場合は45万円程度かかります。

しかし病院によって金額にかなりばらつきがあるため、中絶手術を受ける病院で事前に費用の詳細を確認する必要があります。

人工妊娠中絶が母体に与える影響

初期中絶の合併症

初期中絶では、子宮に内容物が残ってしまったり、器具で子宮の中を傷つけてしまう危険性があります。子宮の中に傷が残っていると、将来妊娠した場合に前置胎盤や癒着胎盤が起こる可能性も高まります。

さらに身体的な影響だけではなく、中絶に伴うストレスでホルモンバランスが崩れたり、気分が落ちこんだりする方も多くみられます。

中期中絶の合併症

中期中絶では人工的に陣痛を誘発するため、子宮に過度の負荷がかかり、稀に子宮破裂を起こす危険性があります。

また、器具で子宮口を開く過程で子宮頸管を損傷するリスクもあり、将来妊娠したときに陣痛が来る前に子宮口が開いてしまう「子宮頸管無力症」になる可能性もあります。

人工妊娠中絶のリスクはゼロではない

人工妊娠中絶は母体保護法指定医が行うため安心して受けることができますが、少なからずリスクを伴います。処置の前に医師から説明があるので、よく聞いてしっかり理解しておく必要があります。

人工妊娠中絶を防ぐためにできること

できる限り避けたい人工妊娠中絶ですが、そのためには望まない妊娠を防ぐことが一番大切です。たとえ避妊がうまくいかなかったとしても、緊急避妊薬(アフターピル)を飲むことで高い確率で妊娠を回避できます。

アフターピルは、性交渉のあと72時間以内(3日以内)に服用すれば、ほぼ100%に近い避妊効果が期待できます。仮に避妊に失敗した場合には、望まない妊娠を防ぐためにも早めに婦人科で相談しましょう。

人工妊娠中絶は早めの決断が大切

人工妊娠中絶を行うことができる期間は限られています。特に中期中絶は母体への負担が大きいだけではなく、死産届の提出や胎児の埋葬などの手続きも必要になります。

胎児の成長とともに手術も難しくなるため、中絶手術を受けることを選んだ場合は早めに病院で相談することが大切です。

また、どんな理由であれ中絶を選択することは精神的なストレスが伴うので、自分一人で抱え込まず、早めに家族や医師に相談しましょう。

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