キスは赤ちゃんを虫歯にする。歯が生える時期は要注意
キスする前の赤ちゃんには虫歯はない
虫歯のメカニズム
歯の表面にはエナメル質という硬い層で守られていますが、酸に弱いという弱点があります。虫歯の原因となるミュータンス菌、ソブリヌス菌が、口の中に入ると歯の表面にこびりつき、うがいなどの簡単な方法では取れなくなります。
歯に菌をつけた状態で口の中に砂糖(糖分)を入れると、菌は酸を産生してエナメル質を溶かし虫歯にします。虫歯を作る原因となる虫歯菌は、もともと口の中にはいません。周囲の人の唾液などから2歳ごろまでに感染し、虫歯菌が定住してしまいます。
ママやパパのキスから虫歯に感染する
ママやパパの口の中にミュータンス菌、ソブリヌス菌がいる状態で赤ちゃんにキスをすると、赤ちゃんの口の中に虫歯菌が入ってしまいます。すると歯が虫歯になりやすい状態になり、その結果赤ちゃんの歯に虫歯ができてしまいやすくなります。
ママやパパに虫歯菌がなければ、当然感染はしません。しかし過去に虫歯になったことがある人は、必ずミュータンス菌を持っていて、その割合はなんと日本人の約90%以上と言われています。
赤ちゃんへの虫歯ケアはいつからいつまで
生まれたての赤ちゃんにキスをしても、虫歯菌は感染しません。なぜなら、生まれたての赤ちゃんには歯が生えていないため、菌が口の中に残ることがないからです。
注意しなくてはいけない時期は、歯の生え始める生後6カ月ぐらいから2才位までの間です。この時期に感染しやすくなります。
逆に言えば、2歳ごろまでにミュータンス菌、ソブリヌス菌に感染しなければ、ミュータンス菌、ソブリヌス菌が口中で住む環境がなくなっているので虫歯になるリスクがほとんどなくなります。
感染源である親の虫歯菌への対応
- 砂糖の制限
- 虫歯の早期治療。歯と詰め物との間に隙間がある場合は、早めに治療を受ける
- 適切なブラッシングを行い、フッ素入りの歯磨き粉を使用する
育児の中で注意したいシーン
- 母親(家族)のスプーンや箸などで食べさせない
- 硬いものを口で噛み砕いて与えない
- 熱い食べ物や、飲み物をフーフーしてから与えない
虫歯予防も大事ですが、スキンシップはもっと大切
赤ちゃんにとっても、母親や家族にとってもスキンシップは心の成長において大切でなことです。普段会うことができないおじいちゃん、おばあちゃんにとっても孫との触れ合いは大きな楽しみでしょう。そのため厳密に規制することは難しいです。
大切なのは、赤ちゃんの口の中に虫歯菌を滞在させないようにすることです。水を小まめに飲んで水分補給をし、虫歯菌を流すことが有効な手段といわれています。
周りの視線もあるので、赤ちゃんに虫歯菌予防をするという気持ちでのアクションではなく、水分補給をするという感じでのアクションがいいかもしれません。
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