母親の代わりに、母乳を提供する母乳バンク(銀行)が誕生

母乳を飲む赤ちゃん母親の代わりに、別の女性の母乳を提供する母乳バンクが、東京都の昭和大学小児科に初めて誕生しました。

近年母乳の需要は、高まっています。理由は、高齢出産や不妊治療が多くなり、小さい赤ちゃんが増えているからです。

赤ちゃんのリスクを防ぐ母乳

昭和大学小児科医水野克己准教授同大小児科の水野克己准教授は、早産の場合赤ちゃんが2,500グラム未満の低出生体重児になるだけでなく、母親への影響もあることを教えてくれました。それは、母親が母乳を出す準備ができていないケースです。

早産で小さく生まれた赤ちゃんは体の働きが未熟で、腸に穴があく壊死(エシ)性腸炎や未熟児網膜症、慢性的な肺の病気などのリスクが高くなります。母乳にはこれらのリスクを下げる成分が含まれているため、出産から2~3日以内に飲ませることが有効とのことです。

粉ミルクでは、こうした効果は期待できず、赤ちゃんの腸に壊死などのトラブルが起きやすくなる心配があるとのことです。ここ数十年の間、体重が2,500グラムに満たないまま生まれる赤ちゃん(低出生体重児)が増える傾向にあります。

その背景には、女性の高年齢出産が関係しているといわれています。 低出生体重児を元気にするためには、母乳が効果的。この危機を母乳バンクは救えるのでしょうか。

低出生体重児の増加と低出生体重児の比率

母乳バンクの世界の取り組み

  • フィンランド(ヘルシンキ)の母乳バンクは、約50年の歴史があり、毎朝母乳の余っている母親からお乳を集めて消毒し、母親のいない赤ちゃんに与えられています。
  • アメリカでは6つの母乳バンクがありますが、母乳が足りていないのが現状のようです。
  • カナダ(バンクーバー)在住のEmma Kwasnicaさんが始めた「Human Milk 4 Human Babies(人間のミルクを、人間の赤ちゃんに)」は、世界52ヶ国の賛同者が活動を繰り広げられています。母親たちは、Facebookを利用して自宅から数キロ圏内でネットワークを作り、お互いを知り合ってから母乳をやり取り行っています。