燃料費調整制度とは?原油が急騰しても電気料金が急に上がらない理由

燃料費調整制度は原油価格の変化による影響を緩和

原油価格の推移グラフ

原油が高騰すると、車のガソリンやストーブの石油等が高くなります。私たち一般消費者の生活必需品が、短期間で2倍や3倍に値上がりすると私たちの生活は苦しくなり、家計に大きな影響を与えます。

1985年から2017年までの原油相場の値動きは、おそろしいほど激しいです。特に2005年から2015年までの10年間は、これまでの原価格チャートで一番大きな変動です。

燃料費調整制度とは?

電気料金の明細

電力会社から毎月送られてくる電気料金の内訳には「燃料費調整額」という項目があります。この額は燃料費調整制度のもと決定されます。燃料費調整額は原料の価格が上がればも引き上げられ、原料費が下がれば引き下げられる仕組みです。

燃料費調整制度は原油・LNG(液化天然ガス)・石炭の燃料価格(実績)の変動に応じて、毎月自動的に電気料金を調整しています。

商品先物市場では、グラフを見てわかる通り急に原油が高騰することがあります。その影響が、短期間で直接的に私たちの生活へ影響を及ぼさないよう、クッションの役割をするのが燃料費調整制度です。

燃料費調整額の算出方法

同制度の仕組みは、原油・LNG・石炭の3ヶ月ごとに平均燃料価格(実績)と基準燃料価格(料金設定の前提となる平均燃料価格)を比較します。基準燃料価格からの変動分についてあらかじめ定められた算定方法により、電気料金を調整しています。

例えば基準燃料価格が原料費(平均燃料価格)を上回っていた場合、その差額を電気料金からマイナスして、下回っていた場合はプラスします。

燃料費調整額が電気料金に反映されるのはだいたい2~4ヶ月後になります。例えば、8月の燃料価格が上がった場合は、6月、7月、8月の燃料価格の平均と基準燃料価格を比較して、料金への反映は早くて10月、遅くて12月になります。

燃料費調整額は原料費が上がった場合だけではなく、逆に価格が下がった場合についても、同じ費用の算出方法で計算され、電気料金に反映されます。市場で原油価格が半分になっても、私たちの生活には価格が高騰したときと同様に緩やかに反映されます。

プラス調整

(平均燃料価格-基準燃料価格)×基準価格÷1000

マイナス調整

(基準燃料価格-平均燃料価格)×基準単価÷1000