低脂肪牛乳は子どもが太りやすくなる。カロリー少ないのになぜ?

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牛乳の種類は、中身の成分が全然違う

低脂肪牛乳

人間が牛乳を飲むようになって、約1万年。これまで長く愛されてきた理由は、カルシウム、ビタミンなどの豊富な栄養素を含んでいるからです。

しかし最近のアメリカの研究では、低脂肪牛乳を飲んだ子どもが肥満になりやすいことがわかりました。

広い意味での牛乳の種類は様々

牛乳パックを手に取って見てください。「牛乳」と一口に言っても、スーパーにはいろいろな種類のものが出回っています。「種類別」という文字に続いて、「牛乳」「成分調整牛乳」「低脂肪牛乳」「無脂肪牛乳」「加工乳」「乳飲料」といった表示までさまざまです。

あなたは普段どの牛乳を手に取っていますか?

牛乳の種類

牛乳とは、水や添加物を混ぜたり成分を除去することは一切せず、生乳(牛から搾ったままの乳)のみを加熱殺菌して分類したものをいいます。成分的には乳脂肪分を3.0%以上、無脂乳固形分を8.0%以上含んでいるものです。

一方、生乳から水分、乳脂肪分、ミネラルなどの一部を除去し、成分が調整された牛乳が「成分調整牛乳」です。中でも特に乳脂肪分が、0.5%以上1.5%以下なら「低脂肪牛乳」、0.5%未満だと「無脂肪牛乳」と分類されています。

また牛乳は国によって成分に違いがあります。

例えばアメリカの牛乳は「Whole milk」と呼ばれる乳脂肪分3.5~4.0%の全乳、乳脂肪分2%の「Reduced fat milk」、乳脂肪分1%の「Low fat milk」、そして「Skim milk」「Fat Free milk」「Non Fat milk」と呼ばれる乳脂肪分0~0.5%の無脂肪乳 (脱脂乳)に分類されています。

アメリカの「低脂肪牛乳のススメ」でわかったこと意外な事実

2005年に米国小児科学会(American Academy of Pediatrics,※AAP )と米国心臓協会(American Heart Association ※AHA) は、「2歳以上のすべての子ども」は、肪酸の摂取量を減らして体重増加を予防するため、乳脂肪分1%以下の低脂肪乳あるいは無脂肪乳を飲むこと」をススメはじめました。

理由はアメリカでは、子どもの肥満が非常に深刻な問題となっているからです。

小児の肥満は過去30年間で3倍以上に増え、2008年には、子どもや若者の3分の1以上が体重過多または肥満と判断されています。肥満と判断された今の子どもは、親の世代より平均寿命が短くなると予測されています。

アメリカの肥満人口の割合

しかし、フタを開けてみると乳脂肪2%牛乳あるいは全乳を飲んでいる子どもに比べ、低脂肪乳あるいは無脂肪乳を飲んでいる2歳と4歳の子どもは、太り過ぎや肥満が増加する傾向にあることがわかりました。

脂肪の少ない牛乳を飲んでいるのになぜでしょう?

親が子どものために肥満にならないように、乳脂肪の低い低脂肪牛乳を選んでいても、子どもは満腹感が得られず、かえって別のカロリーの高いものを食べてしまうことが理由に挙げられるのかもしれません。

アメリカでの研究でわかったことは、子どもの肥満を防ぐために低脂肪牛乳等の脂肪を抑えた牛乳を飲む必要がないということです。バランスの良い食事と、外でたくさん遊ばせてあげることができれば、これらの問題は気にする必要はないのかもしれません。